デジタル大辞泉
「流音」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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りゅう‐おんリウ‥【流音】
- 〘 名詞 〙
- ① 水などの流れる音。
- [初出の実例]「その流音は都会のざわめきをおさえて静かであった」(出典:傾いた街(1967)〈加賀乙彦〉)
- ② 舌を上顎(うわあご)に近づけ、その中間または両側から発する有声の子音。〔 l 〕〔 r 〕など。〔発音教授法(1901)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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流音
りゅうおん
liquid
[l][ɭ]などの側面音と[r][ʀ]などのふるえ音の総称。広義には[m][n][ŋ]などの鼻音も加える。狭義には側面音のみや,側面音のなかでも非摩擦的な有声音のみをさす。古代ギリシアにおいて,λ,ρ,μ,νを総称して流音と呼んだことに由来する。子音のなかでは聞こえが大きく,音節主音となりうるなど,母音に近い性質を有する。たとえば,英語の mutton[mˈʌtn](羊肉)における[n],table[tˈeibl](テーブル)の[l]などは,音節の中心をなす働きをしている。(→音声学)
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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世界大百科事典(旧版)内の流音の言及
【音声学】より
…
[調音の位置]
上位器官に下位器官が接近もしくは接触する位置につき表のような音声学的名称が定められている。
[調音の方法]
上下の器官が接触する場合が閉鎖で,(1)完全に接触するものに閉鎖音,破擦音,鼻音があり,(2)不完全に接触するものに流音がある。これは(a)断続的に繰返し接触する顫(せん)動音(ふるえ音)と(b)1回だけこするように接触する弾音(はじき音)に分かれる。…
【子音】より
…また鼻音では有声の場合が多いので妨害の位置のみ指定し,両唇鼻音[m]のように呼ぶ。さらに閉鎖音と摩擦音を合わせて阻害音obstruentと称し,側音と顫動音,弾音をまとめて流音liquidという。以上の基本的調音に,ある変形を加えるものを副次的調音と呼ぶが,次のような副次的調音がある。…
※「流音」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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