改訂新版 世界大百科事典 「浦臼」の意味・わかりやすい解説
浦臼[町] (うらうす)
北海道中央部,空知支庁樺戸郡の町。人口2206(2010)。空知地方の中央,石狩川西岸に位置し,国道275号線と札沼線とが通じる。町域の北西部は増毛(ましけ)山地の支脈が占め,隈根尻(くまねしり)山(971m)などがあり,一帯は道有林である。山地の周辺部には石狩川の河岸段丘と山地から流下する小河川の開析扇状地群が台地状に連なって民有林や畑地となり,メロン,スイカ,ワイン用ブドウを特産する。石狩川低地と小河川の谷床部には水田が展開し,稲作が最も重要な産業である。低地には石狩川の旧流路が多数の河跡湖となって残り,農家の副業による淡水漁業も行われている。JR札沼線が通じる。山麓の酪農郷やレジャー農園と湖沼公園の造成により,町の産業と観光を結びつけて発展が図られている。
執筆者:岡本 次郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報