浦臼(読み)うらうす

日本大百科全書(ニッポニカ) 「浦臼」の意味・わかりやすい解説

浦臼(町)
うらうす

北海道中西部、空知(そらち)総合振興局管内にある町。1960年(昭和35)町制施行。町名はアイヌ語「ウライウシナイ」(梁(やな)のある川)からの転訛(てんか)。石狩川右岸の氾濫原(はんらんげん)は水田、西の樺戸(かばと)山地端の段丘と小扇状地は畑や果樹栽培地。メロン花卉(かき)、アスパラガス、ワイン用ブドウなどを特産し、乳・肉牛飼育を含む複合経営が図られている。自然休養村に指定されており、鶴沼公園付近にスポーツ施設や浦臼町自然休養村センター(うらうす温泉。1991年開湯)が整備された。道路駅逓(えきてい)に始まった地で、国道275号が通じ、札幌、滝川との連絡もよい。2020年(令和2)4月まではJR札沼(さっしょう)線が通じていたが廃止、バスに転換した。面積101.83平方キロメートル、人口1732(2020)。

[柏村一郎]

『『浦臼町史』(1967・浦臼町)』


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改訂新版 世界大百科事典 「浦臼」の意味・わかりやすい解説

浦臼[町] (うらうす)

北海道中央部,空知支庁樺戸郡の町。人口2206(2010)。空知地方の中央,石狩川西岸に位置し,国道275号線と札沼線とが通じる。町域の北西部は増毛(ましけ)山地の支脈が占め,隈根尻(くまねしり)山(971m)などがあり,一帯は道有林である。山地の周辺部には石狩川の河岸段丘と山地から流下する小河川の開析扇状地群が台地状に連なって民有林畑地となり,メロン,スイカ,ワイン用ブドウを特産する。石狩川低地と小河川の谷床部には水田が展開し,稲作が最も重要な産業である。低地には石狩川の旧流路が多数の河跡湖となって残り,農家の副業による淡水漁業も行われている。JR札沼線が通じる。山麓の酪農郷やレジャー農園と湖沼公園の造成により,町の産業と観光を結びつけて発展が図られている。
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百科事典マイペディア 「浦臼」の意味・わかりやすい解説

浦臼[町]【うらうす】

北海道樺戸(かばと)郡の町。主集落は石狩川西岸にあり,札沼(さっしょう)線が通じる。各所沼地が散在し,水稲中心に果樹,園芸栽培を行い,メロン,花卉(かき),アスパラなどを産する。101.83km2。2206人(2010)。

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