海柘榴市・海石榴市・椿市(読み)つばきいち

精選版 日本国語大辞典 の解説

つばき‐いち【海柘榴市・海石榴市・椿市】

書紀(720)武烈即位前(図書寮本訓)「妾(やつこ)(ねがは)くは海柘榴市(ツハキイチ)の巷(ちまた)に待ち奉らむ」

つばいち【海柘榴市・海石榴市・椿市】

奈良県桜井市金屋にあった古代の市(いち)三輪初瀬(はせ)中間で、飛鳥地方の入口にもあたっていたため、交通交易中心をなして栄え、歌垣も催された。平安時代以降は長谷寺参詣の入口としてにぎわった。つばきち。つばきいち

つばきち【海柘榴市・海石榴市・椿市】

万葉(8C後)一二・二九五一「海石榴市(つばきち)八十のちまたに立ちならし結びし紐を解かまく惜しも」

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