済済（読み）サイサイ

デジタル大辞泉

さい‐さい【済済】

［ト・タル］［文］［形動タリ］「せいせい（済済）」に同じ。「多士済済」

せい‐せい【^▽済^▽済】

［ト・タル］［文］［形動タリ］多くて盛んなさま。さいさい。「済済たる著名人が会する」「多士済済」

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

せい‐せい【済済】

1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙 ( 古くは「せいぜい」とも )
2. ① 多く盛んなさま。数が多いさま。勢勢。さいさい。「多士済済」
   1. [初出の実例]「王侯相将集りて、語黙の益を蒙者、済々として有しかど」(出典：天台大師和讚（１０Ｃ後‐１１Ｃ前）)
   2. 「同宿済々(セイセイ)と引き具して僉議して云はく」(出典：源平盛衰記（１４Ｃ前）一四)
   3. [その他の文献]〔書経‐大禹謨〕
3. ② よく整い威儀を正しているさま。
   1. [初出の実例]「済済周行士、穆穆我朝人」(出典：懐風藻（751）元日〈藤原史〉)
   2. 「あり春この月の御きたうせいせいとはたして」(出典：御湯殿上日記‐大永八年（1528）五月二七日)
   3. [その他の文献]〔詩経‐大雅・文王〕
4. ③ おごそかにしてつつしむさま。礼法の節度あるさま。
   1. [初出の実例]「佩_二于将_一以鏘鏘、搢_二圭笏_一而済済」(出典：三教指帰（797頃）上)
   2. [その他の文献]〔礼記‐曲礼〕
5. ④ 多忙であるさま。
   1. [初出の実例]「Xeijeito(セイゼイト) ミエタホドニ シコウ イタサヌ」(出典：日葡辞書（1603‐04）)

すみ‐すまし【済済】

1. 〘 名詞 〙 事の結末、決済。始末。しめくくり。
   1. [初出の実例]「すみ済(スマ)しをした上でと思って見るがくるしひはな」(出典：洒落本・見通三世相（1796か）)

さい‐さい【済済】

1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙 多いさま。勢いの盛んなさま。せいせい。「多士済済」

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【済済】せいせい

多くてさかんなさま。〔詩、大雅、文王〕濟濟たる多士　王以て(やす)し

字通「済」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」