渾然(読み)コンゼン

デジタル大辞泉 「渾然」の意味・読み・例文・類語

こん‐ぜん【×渾然/混然】

[ト・タル][文][形動タリ]
すべてがとけ合って区別がないさま。「映像音楽が―一体となってかもし出す雰囲気
性質が円満で欠点のないさま。
「ようやく―たるものを生み出すべく」〈中島敦李陵

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精選版 日本国語大辞典 「渾然」の意味・読み・例文・類語

こん‐ぜん【渾然・混然】

  1. 〘 形容動詞ナリ活用タリ 〙
  2. 別々のものが一体となっていて区別がつかない状態であるさま。
    1. [初出の実例]「震旦の世の始をいへるに、万物混然としてあひはなれず」(出典:神皇正統記(1339‐43)上)
    2. 「惣て聖人の詞は渾然たる玉の如くにて、どちから見てもずれがなく候」(出典:雑話筆記(1719‐61)上)
  3. 性質がかど立たず、円満で欠点のないさま。〔淮南子‐精神訓〕

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普及版 字通 「渾然」の読み・字形・画数・意味

【渾然】こんぜん

完全にまとまる。唐・韓〔襄陽于相公に上(たてまつ)る書〕閣下超卓奇材ひ、雄剛の俊(やしな)ふ。渾然天岸(はんがん)(際限ること無し。

字通「渾」の項目を見る

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