湖上の美人(読み)コジョウノビジン

  • The Lady of the Lake
  • こじょうのびじん コジャウ‥
  • こじょうのびじん〔コジヤウのビジン〕

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

イギリスの詩人スコットの長編物語詩。1810年刊。『湖の麗人』とも訳される。前作『マーミオン』(1808)はフロッデンの戦い(1513。イングランドとスコットランドの対決)の史実を巧みに取り入れた物語詩であったが、その後を受けて、この作品はこの戦いで戦死したスコットランド王ジェームズ4世の遺児(後の同5世)を中心に、カトリン湖上の小島に住む美姫(びき)エレン、そのエレンをめぐって恋のさや当てをする勇士らを配し、恋と武勇のあやなす物語が展開する。明治に塩井雨江(うこう)による邦訳(1894)があり、わが国でも愛読された。

[朱牟田夏雄]

『入江直祐訳『湖の麗人』(岩波文庫)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典の解説

(原題The Lady of the Lake) 物語詩。スコット作。一八一〇年成立。狩に出たスコットランド王フィッツ=ジェームズの身の上に起こる恋と武勇の物語。明治一七年(一八八四)、服部誠一(撫松)纂述「春窓綺話」(実際は高田早苗・坪内逍遙・天野為之の共訳)として刊行された。

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