湯沢遺跡(読み)ゆざわいせき

日本歴史地名大系 「湯沢遺跡」の解説

湯沢遺跡
ゆざわいせき

[現在地名]高根町下黒沢 湯沢

八ヶ岳南麓の標高六一〇メートルの丘陵上に立地する旧石器時代・縄文時代および平安時代の遺跡で、面積約三万平方メートル。北から西にかけて小高い尾根に囲まれ、東にはかぶと川が流れ、南は富士山を望む開けた平坦地。発掘調査は県の峡北地域中核工業団地造成に先立って、昭和五八年(一九八三)実施され、旧石器時代の石器をはじめ縄文時代中期後半の曾利期の住居跡七軒、平安時代住居跡二七軒、掘立柱建物跡一五棟、柵列・土坑・鍛冶工房などが検出された。また平成元年(一九八九)追加調査が行われ、平安時代住居跡一軒と炭焼遺構一基を調査した。


湯沢遺跡
ゆざわいせき

[現在地名]都南村湯沢

JR東北本線岩手飯岡いわていいおか駅の南西約四・六キロ、扇状地北端に位置。標高約二〇〇メートル。昭和五二年(一九七七)の調査によって縄文時代竪穴住居跡一五七棟、ピット類約一七五基、落し穴状遺構約一七〇基、集石遺構八基を検出。竪穴住居跡の時期は縄文時代中期初頭と中期末葉・後期初頭で、棟数は中期初頭が八棟、残りは中期末葉・後期初頭。集落が連続して営まれたとみられ、明確な時期区分はむずかしい。占地は中期初頭とそれ以外ではっきり二つに分れ、中期初頭は遺跡最東部の小さな谷縁辺に占地し、他はその部分を除く全域に及ぶ。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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