朝日日本歴史人物事典 「源師時」の解説
源師時
生年:承暦1(1077)
平安時代の公卿。左大臣俊房と参議源基平の娘の子。永久1(1113)年兄弟の仁和寺の仁寛が鳥羽天皇暗殺を企てた罪で伊豆に配流され,父や兄師頼と共に一時出仕を止める。保安3(1122)年蔵人頭,次いで参議。大治5(1130)年権中納言となった。皇后令子内親王に亮,権大夫として30年間も仕えた。待賢門院藤原璋子の別当でもあり,日記『長秋記』には後宮関係の記事も多い。祖父師房,父俊房と伝えられた有職故実に通じており,当時の有識者と認められていた。また大江匡房に詩を学び,歌人としても優れており,自ら歌合を主催している。
(吉田早苗)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報