準体助詞(読み)ジュンタイジョシ

デジタル大辞泉 「準体助詞」の意味・読み・例文・類語

じゅんたい‐じょし【準体助詞】

助詞種類の一。種々の語に付いてある意味を添え、それの付いた語句全体として体言と同じ働きをもつものとする。ほとんどが格助詞からの転用。「私のがない」「きれいなのがほしい」「行くのをやめる」の「の」や、「30キロからの重さ」「こうなったからは一歩もひけない」「向こうに着いてからが心配だ」の「から」など。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「準体助詞」の意味・読み・例文・類語

じゅんたい‐じょし【準体助詞】

  1. 〘 名詞 〙 種々の語に付いて、ある意味を加え、全体で体言と同等の機能を持つ単位を作る助詞。きれつづきの機能を持たず、連用語に付く事がない点を特色としてこの助詞を一類としたのは橋本進吉で、次の六助詞をあげる。「の」(「弟からのは大きかった」)、「ぞ」(「どこぞが痛んだ」)、「から」(「三〇〇斤からの重さ」)、「ほど」(「三つほどがちょうどいい」)、「ばかり」(「一〇人ばかりがちょうどいる」)、「だけ」(「三つだけあまる」)。

準体助詞の補助注記

( 1 )橋本進吉は現代語の例のみをあげるが、「の」「が」「ほど」「ばかり」などの古典語にも同様の例はある。
( 2 )これらは、格助詞・係助詞副助詞、あるいは接尾語としても扱われ、形式名詞、あるいは名詞とする説が多い。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android