溶ける(読み)トケル

デジタル大辞泉 「溶ける」の意味・読み・例文・類語

と・ける【溶ける/解ける/融ける】

[動カ下一][文]と・く[カ下二]《「と(解)ける」と同語源》
固体が、熱や薬品などによって、液状になる。「氷が―・ける」「暑さでアスファルトが―・ける」
ある物質液体の中に平均にまじって、液体と一体になる。「砂糖が水に―・ける」「油は水に―・けない」
[補説]1で、特に金属の場合は「鎔ける」「熔ける」とも書く。
[類語]溶解融解水溶解氷雪解け融雪霜解け消え残る

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「溶ける」の意味・読み・例文・類語

と・ける【溶・融】

  1. 〘 自動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]と・く 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙 ( 「解ける」の意から )
  2. 液体に他の物質が混じって散乱し、平均した濃度になる。溶解する。液体状に変化する。
    1. [初出の実例]「五月雨にとくるまがねをみがきつつてる日に見ゆるます鏡かな」(出典:能因集(1045頃)下)
  3. 熱などが加わって、固体が液状になる。融解する。とろける。柔らかくなる。
    1. [初出の実例]「水なかにありこそしけれ春立て氷とくればおつるしら玉」(出典:歌仙本貫之集(945頃)四)
  4. 比喩的に、まわりや背景にあるものによって、それと見分けがつかないようになる。
    1. [初出の実例]「放水路の川上も川下も墨のやみにとけていて」(出典:鉄路に近く(1956)〈島尾敏雄〉)

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