(読み)シャ

普及版 字通 「瀉」の読み・字形・画数・意味


18画

[字音] シャ・セキ
[字訓] そそぐ・のぞく・はく

[字形] 形声
声符は寫(写)(しや)。中で用いる礼装用の履で、そのときに履きかえるもの。金文に「赤(せきふつ)金(きんせき)」とあり、は二重底の、縫い飾りのあるもので、古墓から出土するものには、多くの飾りが加えられている。特に履きかえるものであるから、移しかえる意があり、水を他に注ぐことを瀉という。

[訓義]
1. そそぐ、水をそそぐ、水をまく、水を流す。
2. のぞく、うつしのぞく。
3. はく、くだす、もらす。
4. 国語で、ひがた、水の引くところの意であろう。

[古辞書の訓]
名義抄〕瀉 ウツス・ソソグ・カタ・トドム

[語系]
瀉・寫syaは同声。〔説文〕七下に「寫は物を置くなり」とあり、おきかえる意。水で洗い流すことを瀉といい、とり除く意ともなる。〔詩、風、泉水〕「以て我が憂ひを寫(のぞ)かん」のように、寫を用いることがある。

[熟語]
瀉下瀉火・瀉気・瀉剤・瀉出瀉潤・瀉水瀉肚・瀉土瀉瓶瀉弁瀉盆・瀉痢瀉流瀉溜瀉涙瀉瀲瀉鹵
[下接語]
散瀉・珠瀉・承瀉・清瀉・泉瀉・湍瀉注瀉・長瀉・直瀉・吐瀉・噴瀉・分瀉・溜瀉

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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