日本大百科全書(ニッポニカ) 「瀬戸内国際芸術祭」の意味・わかりやすい解説
瀬戸内国際芸術祭
せとうちこくさいげいじゅつさい
Setouchi Triennale
岡山、香川両県の瀬戸内海の島々で、2010年(平成22)から3年に一度開かれている現代美術の国際芸術祭。香川県知事が会長を務める瀬戸内国際芸術祭実行委員会が主催する。島々の伝統的な生活文化や瀬戸内海独特の美しい自然と現代美術の作品がかかわることにより、瀬戸内の魅力を世界に発信し、過疎化や高齢化に悩む島々へ活力を呼び込み、地球上のすべての地域の「希望の海」とすることを目ざしている。会期中は、現代美術の作家や建築家による風土や生活を生かした美術作品が展示され、多くのアーティストや劇団によるイベントや演劇、伝統的な民俗芸能の催しなども行われる。
第1回(2010)は「アートと海を巡る百日間の冒険」をタイトルとし、瀬戸内海の7島と高松港周辺(香川県)を会場に7月19日から10月31日の105日間にわたって開催された。18の国と地域から75組の作家や建築家が参加、延べ94万人が訪れた。2013年の第2回開催のタイトルは「アートと島を巡る瀬戸内海の四季」。会場として香川県から5島と宇野港一帯(岡山県)が新たに加わり、春(3月20日~4月21日)、夏(7月20日~9月1日)、秋(10月5日~11月4日)の3シーズン、延べ108日間開催される。全会期を通じ、200点を超える作品が展示される。
[編集部]