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…しかし,こうした主張は隠遁主義と結びつく一方,現実には帝国への忠誠の概念を包蔵していた。この考えを実質的に推し進めたのが原始キリスト教の無抵抗主義の唱道であり,ローマの軍国主義に対して平和的手段をとることは人間の基本的な義務であるとし,国家の権威の上に良心の権威をおいた。この思想は古代末期にいたってアウグスティヌスの《神の国》で神の浄福に輝く共同社会という形で,さらに,トマス・アクイナスの《君主統治について》の中では,数個の都市国家を包含する王国regnumを中世的帝国の合理的原則の体現とみなす考えとして示された。…
※「無抵抗主義」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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