熊の胆(読み)クマノイ

百科事典マイペディアの解説

熊の胆【くまのい】

(ゆうたん)の俗称ツキノワグマヒグマ,ヒマラヤグマの胆汁のはいった胆嚢を乾燥したもの。暗黒褐色の卵円板状で,健胃薬,強壮薬として古くから用いられた。有効成分はタウロデオキシウルソコール酸。奇応丸などに配合される。
→関連項目クマ(熊)ツキノワグマ反魂丹ヒグマ

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世界大百科事典 第2版の解説

くまのい【熊の胆】

ヒグマUrsus arctosおよびヒグマ属の動物の肝汁の入った胆囊(たんのう)を乾燥させたもの。少しいびつな細長い氷囊型をしており,味はきわめて苦い。漢方では熊胆(ゆうたん)と呼び,小児の薬として珍重され,急性熱病で高熱が続き,痰があってけいれんするものに単独で用い,速効がある。また他の生薬を配合して慢性消化不良に用いられ,健胃,駆虫作用がある。咽喉の急性炎症,口腔,鼻粘膜の炎症に冰片(ひようへん)(竜脳)と合わせて外用すると消炎排膿効果があり,痔疾で肛門のはれているものには冰片,青黛(せいたい)(インジゴ)とともに用いられる。

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大辞林 第三版の解説

くまのい【熊の胆】

胆汁を含んだままの熊の胆囊たんのうを乾燥させたもの。苦みが強い。利胆・消炎・鎮痙・強壮などの目的で用いる。熊胆ゆうたん
朝鮮人参の古名。

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世界大百科事典内の熊の胆の言及

【ツキノワグマ(月輪熊)】より

…寒い地方では,冬,木の洞,岩穴などに入って冬眠し,このとき雌はふつう2子を生む。胆囊は,〈熊の胆(くまのい)〉と称し,健胃剤として珍重される。肉食性の傾向の強いヒグマに比べて,植物食の傾向が強いためかはるかにおとなしいが,突然の出会いなどによる人の被害がわずかながら毎年ある。…

※「熊の胆」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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