最新 地学事典 「爆発的水底噴火」の解説
ばくはつてきすいていふんか
爆発的水底噴火
explosive subaqueous eruption
水面下で発生する爆発的噴火。マグマの発泡プロセスなどの違いや外来水との混合との有無によってハワイ式,ストロンボリ式,プリニー式,ブルカノ式噴火に似たマグマ噴火,あるいはマグマ水蒸気噴火が起こると考えられる。水中に噴出した噴煙と周囲の水とのさまざまな相互作用によるプロセスは無視できないため,同一視できない。水蒸気を主体とする噴煙は水に触れ瞬く間に凝集。火砕粒子は収縮して表面に直交する方向に割れ破砕されるだけでなく,発泡した溶岩が水中に噴出し,浮力を得て上昇することで破断したと考えられる例も。プリニー式噴火のように噴煙柱が連続して立ち上がる場合,噴煙の水蒸気が水と混合して凝集すると,解き放たれた火山灰は落下し,気孔を水蒸気に満たされた軽石は浮力を得て上昇し,熱対流に運ばれ水面に向かう。しかし,気孔内の水蒸気は水に冷やされて凝集し,気孔内に水が入るや軽石は落下,やがて先に落下した火山灰に追いつき,ともに水と混合し,水底噴火起源密度流となって流下堆積する。これまで水底火砕流堆積物の典型と見なされてきた淘汰不良無層理の軽石火山礫主体の堆積物はこのように形成されたと考えられる。これをもたらした噴火はネプチューン式噴火と称することも提案されているが,陸上でこれに対応する噴火は火砕流形成噴火であり,必ずしも適切とはいえない。深海のように水圧が高いところではマグマ中の揮発成分やマグマに取り込まれた外来水の急激な膨張が抑えられ,爆発的水底噴火が起こる水深には限界がある。参考文献:J. D. L. White et al. (2015) Submarine Explosive Eruptions,Encyclopedia of Volcanoes 2nd Edition
執筆者:鹿野 和彦
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

