翻訳|pumice
火山から噴出したマグマが冷やされる際に、含んでいたガスなどが放出され、多くの穴が開いた岩石。壊れやすく、水に浮く性質がある。海底火山の噴火で生じた場合、海流によって遠方まで流れ着くことがあり、1986年の小笠原諸島「
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多孔質で見かけ上の比重が小さく、淡色(明灰色ないし明白色)の火山砕屑物(さいせつぶつ)の一種。水に浮かぶものも多い。流紋岩質、石英安山岩質、安山岩質などの比較的珪長(けいちょう)質のマグマが地表近くに上昇し、急激な外圧の減少のために発泡して形成される。気孔はマグマの流動、空中放出などの過程を反映して、無数のパイプ群をなすことがあり、隔壁が細い糸状になることが多い。石基をなす淡色の部分は火山ガラスよりなり、輝石、角閃(かくせん)石、黒雲母(くろうんも)などの斑晶(はんしょう)がゴマ粒のようにちりばめられていることが多い。浮石ともいう。大きさは数ミリメートル大から1メートル大まである。空中放出物としては火山灰と同様、偏西風のため東側に偏った楕円(だえん)状の分布を示すが、軽石流として高速の粉体流が火山の斜面を流下することもある。軽石を形成したものと同一のケイ酸分に富むマグマで、ガス成分が少なく、発泡作用をおこさずに急冷すると、黒曜石(こくようせき)、松脂石(まつやにいし)、真珠石(いし)とよばれるような岩石になる。カルデラの形成に関連して大量に形成されることがあるが、苦鉄質マグマを主とする火山でも少量の軽石を噴出することも多い。南九州のシラスは鹿児島湾周辺のカルデラ形成に関連してできた。
[矢島敏彦]
浮石ともいう。流紋岩,石英安山岩,安山岩などのケイ長質の化学組成をもち,白~淡色の多孔質ガラス質の火山砕屑物(さいせつぶつ)の一種。見かけ比重が小さく,しばしば水に浮く。大きさは火山灰大から径1m以上まである。軽量骨材,磨き砂などに使われる。
執筆者:中村 一明
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…大きさや形ではなく,黒色,暗褐色で多孔質という内部構造に基づく分類名。白色,淡色のものは軽石(浮石)とよばれ,通常スコリアよりさらに多孔質で軽い。スコリアは玄武岩など鉄,マグネシウムなどの多いマグマの発泡により生ずる。…
※「軽石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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