昭和期の詩人,評論家,ドイツ文学者
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報
詩人、評論家、独仏文学者。高知市生まれ。東京帝国大学独文科卒業。法政大学、旧制一高教授、東大講師。ロマン・ロランの研究に没頭し、高田博厚(ひろあつ)らと「ロマン・ロラン友の会」を結成。『愛と死との戯れ』(1926)を訳出、築地小劇場で上演された。1929年(昭和4)渡欧、ロランをスイスに訪ね、ビルドラック、デュアメルらと交遊し、精神的な影響を強く受けた。帰国後、旧制一高、法政大の教壇に立ったが第二次世界大戦中に辞職。その間、ゲーテ、シラー、リルケ、カロッサ、ヘッセなどの作品紹介に努め、ロランにおけるヒューマニズムの追求とファシズムへの抵抗に共感を示した。戦後は、詩作と訳業に専念。おもな著書に『ロマン・ロラン全集』の監修をはじめ、『詩心の風光』(1946)、『雲の旅』(1949)、『片山敏彦詩集』(1958)などがある。
[岩崎武夫]
『『片山敏彦著作集』全10巻(1971~72・みすず書房)』
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
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