物部為国(読み)もののべのためくに

改訂新版 世界大百科事典 「物部為国」の意味・わかりやすい解説

物部為国 (もののべのためくに)

鎌倉時代大工生没年不詳。1223年(貞応2)に高野山奥院の工事を〈伊勢権大夫〉の肩書でつとめたことが《高野春秋》に書かれており,文暦2年(1235)の平等院鳳凰堂修理工事にも参加していることが墨書銘によって判明する。また1239年(延応1)上棟の東福寺仏殿の大工をつとめていることを示す記録もあり,鎌倉時代に宋からもたらされた新様式である大仏様天竺様)の技術を身につけていたのではないかと思われる。これよりやや早い時期に同姓で伊勢権守(東大寺大工)の物部為里(ためさと)も活躍しており,同一人とする説もあるが,為国はその子と考えてよかろう。大工の個人的活動がほとんど不明な時代にあって,ようすのわかる貴重な存在である。
大工
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「物部為国」の解説

物部為国 もののべ-ためくに

?-? 鎌倉時代の大工。
東大寺の工匠物部為里の一族とみられる。貞応(じょうおう)2年(1223)高野山奥院拝殿の造営従事。さらに平等院鳳凰(ほうおう)堂の修理,東福寺仏殿造営にしたがった。

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