朝日日本歴史人物事典 「狭穂姫」の解説
狭穂姫
(寺田恵子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報
(寺田恵子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報
垂仁(すいにん)天皇の皇后。実兄の狭穂彦より天皇の殺害を命ぜられたので、姫の膝枕(ひざまくら)で眠る天皇を三度刺そうとするが果たせない。その涙に目覚めた天皇は、夢のなかで佐保から降ってきた雨のなか、小蛇が首に巻き付いたのは何の予徴であろうかと問う。姫の自白により反逆を知ると、天皇は狭穂彦を攻め、姫は宮を抜けて兄のいる稲城(いなぎ)に入る。姫への愛情から天皇は攻撃の時を遅らせ、敏捷(びんしょう)な軍士にその救出を命ずるが、姫は稲城の中で生まれた天皇の御子(みこ)だけを渡し、兄とともに燃える稲城の中で命を終える。実兄の共同治政の誘いには、古い彦姫制の最後の残像をとどめるが、この話は、中国の『捜神記(そうじんき)』などに話材を求めて散文だけで語られた、古代における女性の愛の悲劇の白眉(はくび)といえる。
[吉井 巖]
〘 名詞 〙 年の暮れに、その年の仕事を終えること。また、その日。《 季語・冬 》[初出の実例]「けふは大晦日(つごもり)一年中の仕事納(オサ)め」(出典:浄瑠璃・新版歌祭文(お染久松)(1780)油...
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