玄同放言(読み)ゲンドウホウゲン

デジタル大辞泉 「玄同放言」の意味・読み・例文・類語

げんどうほうげん〔ゲンドウハウゲン〕【玄同放言】

江戸後期の随筆。3巻6冊。曲亭馬琴著。琴嶺・渡辺崋山画。文政元~3年(1818~20)刊。天然・人事・動植物について、和漢の書から引用し、考証を加えたもの。

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精選版 日本国語大辞典 「玄同放言」の意味・読み・例文・類語

げんどうほうげんゲンドウハウゲン【玄同放言】

  1. 江戸後期の考証随筆。三巻六冊。一集三冊、二集三冊。滝沢瑣吉(曲亭馬琴)著。琴嶺・渡辺崋山画。一集は文政元年(一八一八)、二集は三年(一八二〇)刊。主として天地人物、動植物に関し博引傍証して著者主張を述べる。巻頭に引用書物二九八部を付載する。題名の「玄同」は無差別の意。

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改訂新版 世界大百科事典 「玄同放言」の意味・わかりやすい解説

玄同放言 (げんどうほうげん)

随筆。6冊。曲亭馬琴著。1818年(文政1),20年刊。馬琴の独自な神話的宇宙論を語る,巻頭の〈蛭児進雄(ひるこすさのお)〉をはじめ,歴史,地理,人物,言語などの多くの考証・研究を集成した書。とくに《椿説弓張月》や《南総里見八犬伝》などの長編執筆の必要から生じた考証が多く,47項目にわたって,和漢298部の引用書によった執筆ぶりは,きめ細かい。小説作法や《水滸伝批判言及などは注目される。
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