玉林院(読み)ぎよくりんいん

日本歴史地名大系 「玉林院」の解説

玉林院
ぎよくりんいん

大徳寺の塔頭高桐こうとう院の南にある。慶長三年(一五九八)陽成天皇の侍医曲直瀬正琳が月岑宗印を開山として創建したもので、初め玉琳院と称した(都林泉名勝図会)。享保年中(一七一六―三六)に至り、鴻池氏が当院住持大竜宗丈に帰依して、その祖山中鹿之介幸盛の墓をつくり南明なんめい庵を建てた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

百科事典マイペディア 「玉林院」の意味・わかりやすい解説

玉林院【ぎょくりんいん】

京都市北区紫野にある大徳寺の塔頭(たっちゅう)の一つ。1598年創建。1742年大坂の豪商鴻池了瑛の帰依により,鴻池の祖山中鹿介の牌堂南明庵が建てられ,同時に蓑庵(さあん),霞床(かすみどこ)席の茶室が建てられた。前者は如心斎好みと伝えられる三畳中板の席,後者は四畳半の書院で,床にたなびく霞にみたてた違棚をつくり,富士山掛軸を飾るので有名。

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