玉津島神社(読み)タマツシマジンジャ

デジタル大辞泉 「玉津島神社」の意味・読み・例文・類語

たまつしま‐じんじゃ【玉津島神社】

和歌浦にある神社祭神稚日女命わかひめのみこと神功皇后衣通姫命そとおりひめのみこと古来和歌三神の一として信仰される。

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精選版 日本国語大辞典 「玉津島神社」の意味・読み・例文・類語

たまつしま‐じんじゃ【玉津島神社】

  1. 和歌山市和歌浦中にある神社。旧村社。祭神は稚日女尊(わかひるめのみこと)・神功皇后・衣通姫(そとおりひめ)・明光浦霊(あかのうらのみたま)。古来、和歌の神として崇敬される。玉津島明神。玉津島根。玉津島。

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日本歴史地名大系 「玉津島神社」の解説

玉津島神社
たまつしまじんじや

[現在地名]和歌山市和歌浦中三丁目

玉津島に鎮座。旧村社。現在の祭神は稚日女わかひるめ尊・息長足姫おきながたらしひめ尊・衣通姫そとおりひめ尊・明光浦めいこううら霊の四柱。延享三年(一七四六)の南紀神社録(和歌山県立図書館蔵)には「明光浦ノ霊ニ衣通姫ヲ配テ二座トス」とある。「続風土記」は稚日女尊・神功皇后・衣通姫の三柱として「いと上つ世より鎮り坐せる御神は、伊邪奈伎・伊邪奈美二柱の尊の御児御名を稚日女尊と申す」と記し、また仁和二年(八八六)九月一三日、病床にある光孝天皇の夢枕に立った衣通姫を源隆行を遣わして玉津島に祀らせたという。神階は元慶五年(八八一)五月一〇日に正六位上から従五位下(三代実録)、延喜六年(九〇六)二月七日に従五位上(日本紀略)に叙せられており、「紀伊国神名帳」は従四位上とする。

神亀元年(七二四)一〇月、紀伊国に行幸した聖武天皇は八日から一〇余日間玉津島頓宮に逗留し、一六日に「春秋二時、差遣官人、奠祭玉津島之神・明光浦之霊」と詔により定められた(続日本紀)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の玉津島神社の言及

【玉津島】より

…和歌山市和歌浦にあった島で,現在は陸続き。衣通(そとおり)姫などを祭神とする玉津島神社が鎮座し,景観にすぐれた和歌浦の中核をなす地として,古く,聖武天皇などの行幸もあった。《万葉集》巻六に載る山部赤人の長歌に〈神代より然(しか)そ尊き 玉津島山〉と詠まれ,〈わたの原よせくる浪のしばしばも見まくのほしき玉津島かも〉(《古今和歌集》巻一,よみ人しらず),〈玉津島たえぬ流れを汲む袖に昔をかけよ和歌の浦なみ〉(《秋篠月清集》藤原良経)など詠歌は多い。…

※「玉津島神社」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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