玉津島(読み)たまつしま

日本大百科全書(ニッポニカ)「玉津島」の解説

玉津島
たまつしま

和歌山市和歌浦の南部の地。かつては島であったが、いまは続きである。玉津島神社があり、天皇の行幸が多く、聖武(しょうむ)天皇行幸の際に山部赤人(やまべのあかひと)が詠んだ長歌にもその名がみえる。神社の背後に奠供山(てんぐやま)、また付近に妹背山(いもせやま)、観海閣などの名跡が多く、歌枕(うたまくら)として『古今集』『後撰(ごせん)集』などにも詠まれている。

[小池洋一]

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デジタル大辞泉「玉津島」の解説

たまつ‐しま【玉津島】

和歌山市和歌浦の地名。かつては島。玉津島神社がある。[歌枕]
「―見れども飽かずいかにして包み持ち行かむ見ぬ人のため」〈・一二二二〉

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世界大百科事典 第2版「玉津島」の解説

たまつしま【玉津島】

歌枕。和歌山市和歌浦にあった島で,現在は陸続き。衣通(そとおり)姫などを祭神とする玉津島神社が鎮座し,景観にすぐれた和歌浦の中核をなす地として,古く,聖武天皇などの行幸もあった。《万葉集》巻六に載る山部赤人の長歌に〈神代より然(しか)そ尊き 玉津島山〉と詠まれ,〈わたの原よせくるのしばしばも見まくのほしき玉津島かも〉(《古今和歌集》巻一,よみ人しらず),〈玉津島たえぬ流れを汲む袖に昔をかけよ和歌の浦なみ〉(《秋篠月清集》藤原良経)など詠歌は多い。

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