珪灰鉄鉱(読み)けいかいてっこう(その他表記)ilvaite

日本大百科全書(ニッポニカ) 「珪灰鉄鉱」の意味・わかりやすい解説

珪灰鉄鉱
けいかいてっこう
ilvaite
lievrite

珪酸塩鉱物であるのに不透明で、条痕(じょうこん)色が黒色に近いのが特徴である。正方に近い斜方柱状あるいは断面菱形(ひしがた)の柱状結晶をして産することが多いが、塊状、粒状のこともある。おもに接触交代鉱床中に産するほか、花崗(かこう)岩ペグマタイト中、閃長(せんちょう)岩ペグマタイト中、超塩基性岩を切る細脈中などにも産する。英名ilvaiteは産地イタリアのエルバ島Elva(ラテン名Ilva)にちなんで命名され、lievriteは発見者の名前、ルリエーブルM. Lelièvreに由来する。和名化学組成による。

松原 聰]


珪灰鉄鉱(データノート)
けいかいてっこうでーたのーと

珪灰鉄鉱
 英名    ilvaite,lievrite
 化学式   CaFe2+2Fe3+O(Si2O7)(OH)
 少量成分  Mn2+
 結晶系   斜方,単斜
 硬度    5.5~6
 比重    4.0
 色     黒
 光沢    亜金属
 条痕    褐黒
 劈開    二方向に明瞭
       (「劈開」の項目を参照

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