最新 地学事典 「理論地震学」の解説
りろんじしんがく
理論地震学
theoretical seismology
地震学は通常,理論・観測・爆破・工学・野外・モデルその他に分類されるが,理論地震学は地震現象の理論的解明を目的とし,その任務は,1)できるかぎり基本的なモデル・機構を設定し,これより期待される現象を量的に(誤差をも含めて)算定し,観測された諸事実間の関係を記述・説明すること,2)観測すべき現象や現象間の関係をあらかじめ算定して,観測に対する指針を与えること。発震機構と初動分布の理論などは前者の,レーリー波やラブ波の発見は後者の代表的な例。この際,数学的手法は,仮定より論理的に帰結される分野を誤りなく求め,かつこれを見渡しうる点において必然的に有力な武器となる。地震波動・発震機構・地球振動・走時曲線・弾性媒質の諸性質などの研究が主要な課題。
執筆者:佐藤 泰夫
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

