日本歴史地名大系 「琵琶甲城跡」の解説 琵琶甲城跡びわこうじようあと 島根県:邑智郡羽須美村下口羽村琵琶甲城跡[現在地名]羽須美村下口羽東流する出羽(いずわ)川が大きく馬蹄形に方向を変えて江川に合流する地点の西、出羽川左岸に川をめぐって屹立する龍尾(りゆうび)山(標高二七六メートル、比高一六〇メートル)の天険の山上に築かれた山城。本丸・二の丸・まりの段・釜屋(かまや)の段の主要郭群を中心に、南に延びる尾根には勢溜りと思われる一〇段の削平地と、北東に延びる尾根に九段の削平地があり、いずれも比較的に広く、先端に竪堀・空堀を設けている。西方の斜面も急峻で、七条の竪堀が認められ、続く背後の鞍部を大きく堀切で画している。城主口羽氏の居館跡といわれる地には土居(どい)・馬場(ばば)の地名が残り、現在は同氏の菩提寺宗林(しゆうりん)寺がある。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by