〈かされんばん〉ともよみ,傘連判状,傘形連判ともいう。契状(多数の人々が一味同心して契約を結ぶときに作成する文書)にみられる署名様式の一つ,またその文書。南北朝時代より江戸時代に及ぶ。武家文書が多いが寺院の文書にもみうけられる。数人以上の志を一にする者が傘を広げたような形に署名するところからこの名称が付けられた。室町時代の国人一揆の盟約,戦国時代の大名および武士の一族間の団結,江戸時代では百姓一揆の盟約などにその例がみうけられる。いずれも放射状に氏名を署名するために首謀者がだれであるかわからないという利点があろう。しかし一味の中心的人物の署名が上部あるいは下部に,それに次ぐ人物が左右に記され,その他の者が斜めの位置にくることも少なくないので,上記の目的にとどまるものではない。相馬文書の応永17年(1410)2月晦日の相馬氏一族の文書,また毛利家文書の弘治3年(1557)12月2日の毛利元就以下の文書がその一例である。
執筆者:高橋 正彦
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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円形を中心に放射状に連署する署名形式。近世では車連判ともよぶ。中世後期の一揆契状に特徴的にみられ,一揆参加者の平等を表示したり,発起人を隠すためにとられた形式。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
…〈かされんばん〉ともよみ,傘連判状,傘形連判ともいう。契状(多数の人々が一味同心して契約を結ぶときに作成する文書)にみられる署名様式の一つ,またその文書。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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