生物指標(読み)セイブツシヒョウ(その他表記)biological indicator

デジタル大辞泉 「生物指標」の意味・読み・例文・類語

せいぶつ‐しひょう〔‐シヘウ〕【生物指標】

環境汚染の度合いを、そこに生息している生物種類指標として判定すること。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「生物指標」の意味・わかりやすい解説

生物指標
せいぶつしひょう
biological indicator

大気汚染水質汚濁の状態を自然界の生物相の変化あるいは生物の被害の状況から推測しようとする試み。清水中には清水域特有の生物が生息するが,汚濁するにつれてそれらが減少,汚濁の程度に応じた他の生物が占有するようになる。また,魚が大量に死ぬことによって水質異変を知ることができ,植物の葉の損傷枯死によって大気中の汚染物質の存在がわかる。特定物質に特有な反応を示す生物があれば汚染指標として役立つので,指標生物のリストを準備する。生物指標の長所は,機械的には測定不能の物質の測定ができること,その特性と汚染物質との相関性がわかれば人間への読み替えが可能なものがあり,特に複合汚染などによる影響の手掛りがつかみやすいことなどである。また,総合的指標としても役立つ。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android