田中克己(読み)たなかかつみ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「田中克己」の意味・わかりやすい解説

田中克己
たなかかつみ
(1911―1992)

詩人、歴史学者。大阪府生まれ。東京帝国大学東洋史学科卒業。1932年(昭和7)保田与重郎(やすだよじゅうろう)らと『コギト』を創刊。36年に『四季同人。38年に上京、同年に詩集西康省』を、40年に詩集『大陸遠望』を出版。42年、スマトラ戦線に従軍。中国文化を背景とした特色のある詩風が評価される。第二次世界大戦後は『コルボウ』『骨』などに拠(よ)り、私家版で『田中克己詩集』(1982)を出版した。

[村田正夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「田中克己」の解説

田中克己 たなか-かつみ

1911-1982 昭和-平成時代の詩人,東洋史学者。
明治44年8月31日生まれ。保田与重郎らと「コギト」を創刊。「西康省」「大陸遠望」などを発表し,昭和16年詩文集「楊貴妃クレオパトラ」で透谷文学賞。戦後「悲歌」を刊行。34年成城大教授。研究書に「李白」「白楽天」など。平成4年1月15日死去。80歳。大阪出身。東京帝大卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の田中克己の言及

【田中義麿】より

…主著に《遺伝学》(1934)。子の田中克己は人類遺伝学の第一人者。主著に《遺伝学》(1934)。…

※「田中克己」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android