田切村(読み)たぎりむら

日本歴史地名大系 「田切村」の解説

田切村
たぎりむら

[現在地名]飯島町大字田切

中田切なかたぎり川の扇状地右翼にあたり、北は中田切川を境に上穂うわぶ村・赤須あかず村(ともに現駒ヶ根こまがね市)に接し、東は天竜川を隔てて吉瀬きせ(現駒ヶ根市)と相対す。南は郷沢ごうさわ川を境に石曾根いしぞね村に接し、西方南駒ヶ岳に及ぶ。村の中央を南北に伊那往還が走るが、北方の中田切川の田切地形が古来交通の障害となっている。

嘉慶元年(一三八七)の守矢文書に、

<資料は省略されています>

とあるのが地名の初見である。


田切村
たぎりむら

[現在地名]妙高高原町田切

せき川上流左岸にあり、集落は北国街道に沿う。妙高山から流出した白田切しろたぎり川と郷田切ごうたぎり川が関川に注ぐ。この辺りは妙高山噴火の際の火砕流堆積物で覆われ、地層はもろく、V字谷となり、北国街道屈指の難所であった。冬期には豪雪が積もり、南の毛祝坂けわいざか新田との間にある小田切おだぎり坂、北接する二俣ふたまた村の北の大田切おおたぎり坂を含んでせきの山の嶮といわれた。そのため北国街道のこの地域の宿場間の距離は、わずか一里半前後であった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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