田芥子(読み)たがらし

精選版 日本国語大辞典 「田芥子」の意味・読み・例文・類語

た‐がらし【田芥子】

〘名〙
キンポウゲ科一年草または二年草。北半球に広く分布し、日本各地の水田湿地に生える。高さ三〇~五〇センチメートル。茎はよく分枝し中空で太い。根生葉および下部の茎葉は有柄で、葉身は掌状に深く三裂、各裂片はさらに三裂し縁に鈍鋸歯(きょし)がある。上部の茎葉はほとんど無柄で、三深裂し、各裂片は線形。春、枝の先に径一センチメートルたらずの黄色い五弁花が咲く。果実は痩果で、多数集まって長さ約一センチメートルの俵形の果球となる。有毒。漢名、石龍芮。たたらび。どぶごしょう。かえるのきつけ。こしょうな。《季・春》
※養鷹秘抄(15C前か)「田からしの根かげぼしくろやき、むめぼしのあんにんをくろやき、右等分に合」
植物たねつけばな(種漬花)」の異名。〔物品識名(1809)〕
③ 植物「いぬがらし(犬芥子)」の異名。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕

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デジタル大辞泉 「田芥子」の意味・読み・例文・類語

た‐がらし【田芥子】

キンポウゲ科の越年草。田や溝に生え、高さ40~50センチ。葉は三つに深く裂けている。春、黄色い小花を多数開く。辛みがあり、有毒。漢名、石竜芮。たぜり。
タネツケバナ別名

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動植物名よみかた辞典 普及版 「田芥子」の解説

田芥子 (タガラシ)

学名Ranunculus sceleratus
植物。キンポウゲ科の越年草,薬用植物

田芥子 (タガラシ)

植物。アブラナ科多年草イヌガラシ別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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