画舫(読み)ガボウ

デジタル大辞泉 「画舫」の意味・読み・例文・類語

が‐ぼう〔グワバウ〕【画×舫】

絵をかいたり彩色を施したりした中国遊覧船。転じて、美しく飾った遊覧船。

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精選版 日本国語大辞典 「画舫」の意味・読み・例文・類語

が‐ぼうグヮバウ【画舫】

  1. 〘 名詞 〙 中国、南京の秦淮河(しんわいが)で、遊客を迎え宴遊を催した色彩豊かな屋形船。転じて、美しく飾りたてた遊覧船。
    1. [初出の実例]「画舫何年繋、禅庵此日尋」(出典:篁園全集(1844)四・繋舟松)
    2. [その他の文献]〔楊凝‐送客帰淮南詩〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「画舫」の意味・わかりやすい解説

画舫
がぼう

美しく装飾を施し遊宴のときに乗る中国の屋形船。唐の劉希夷(りゅうきい)の詩「江南曲」に初めて画舫の字がみえ、杜甫(とほ)・白居易(はくきょい)らの詩にもある。唐代には風雅な船遊び用に盛んに用いられたようである。時代が下り清(しん)時代に書かれた『揚州画舫録(ようしゅうがぼうろく)』によると、腐朽した塩運搬船を改造した水上料亭風のものと記されている。遊宴船が料亭風に変化したことになろう。なお婦女が乗船した場合には、四面に簾(みす)が垂らされたという。

[山内まみ]

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普及版 字通 「画舫」の読み・字形・画数・意味

【画舫】がぼう(ぐわばう)

美しく彩色した舟。唐・劉希夷〔江南曲、八首、二〕詩 畫舫、烟中に淺く 陽、日際なり

字通「画」の項目を見る

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