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白鳳彫刻 はくほうちょうこく

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

白鳳彫刻
はくほうちょうこく

白鳳時代の彫刻は中国の北斉,北周から隋の様式の影響を受け,さらに唐様式を受入れる一つの展開期を示す重要な時期にあり,わずか 60年余の間にさまざまな要素を包含している。飛鳥時代に続く白鳳前半期の彫刻は,飛鳥様式の名残りをとどめながらも,すでに体躯にやや抑揚がみられ,前代の山形宝冠から三面宝冠を着けたものも現れた。表情も止利派のきびしいものから童顔に代り,瓔珞 (ようらく) で身を飾っている。天智5 (666) 年在銘の大阪,野中寺『弥勒菩薩半跏像』も新しい様式下に生れた作品。この期に属すると考えられる遺品には,法隆寺『六観音像』や金竜寺『観音像』などがある。天智朝 (661~671) 頃を境として,白鳳時代後半期にはさらに成熟した唐様式の影響がみられる。天武朝 (673~686) には興福寺『仏頭』や当麻寺の『弥勒仏坐像』のような,やや童顔で平明な表情をもち,体躯も量感を増した立体的な彫刻が造られはじめ,さらに持統朝 (686~697) には薬師寺金堂の『薬師三尊像』が造られた。白鳳後半期の遺品は多く,薬師寺東金堂『聖観音像』,法隆寺『橘夫人阿弥陀三尊像』『夢違観音像』などはその代表例。また前代まで造像の材料が木と銅であったが,白鳳期には新たに乾漆造や塑造の技法が行われ,さらに 塼仏 (せんぶつ) や押出仏の流行をみた。

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