白麻(読み)ハクマ

精選版 日本国語大辞典 「白麻」の意味・読み・例文・類語

はく‐ま【白麻】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 白い麻の布。
    1. [初出の実例]「白麻楚楚。疑夜雪之盈一レ床」(出典:本朝文粋(1060頃)一・孫弘布被賦〈源英明〉)
  3. 唐代、天子の詔書を記した、染めてない白色の麻紙。赦書・徳音・立后・建儲・大誅討・将相の任免などに用いた。転じて、詔勅。
    1. [初出の実例]「玄宗の世に翰林学士を置て専ら内命を掌らしむ。白紙にこれを書すによりて、是を白麻と云」(出典:制度通(1724)四)
    2. [その他の文献]〔白居易‐新楽府・長相思〕
  4. 紙の異称。はくば。
    1. [初出の実例]「魚網・白麻などいへる かみ如何 かみは紙也」(出典:名語記(1275)四)

しろ‐あさ【白麻】

  1. 〘 名詞 〙 白い麻。
    1. [初出の実例]「白麻(シロアサ)の襟かけさせて」(出典:内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙〉一〇)

はく‐ば【白麻】

  1. 〘 名詞 〙 紙の異称。はくま。
    1. [初出の実例]「白麻 ハクバ 紙名」(出典:色葉字類抄(1177‐81))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android