百日咳菌(読み)ひゃくにちぜききん(英語表記)Bordetella pertussis

百科事典マイペディア 「百日咳菌」の意味・わかりやすい解説

百日咳菌【ひゃくにちぜききん】

百日咳病原菌外毒素産生グラム陰性,非運動性,好気性の短杆(かん)菌。血液好性菌で,普通培地には発育しにくい。→グラム陰性菌好気性菌杆菌

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「百日咳菌」の意味・わかりやすい解説

百日咳菌
ひゃくにちぜききん
Bordetella pertussis

グラム陰性の小桿菌で,百日咳の病原体鞭毛を欠き,芽胞をつくらない。なかには莢膜を形成するものもある。厳性好気性であるが,栄養要求がかなりきびしいので,普通の培地では発育しにくく,血液や血清などの添加を必要とする。ヒトだけに寄生し,呼吸器の粘膜内か粘膜上で発育し,菌からは粘性物質が分泌されるので,特有な咳発作を起す。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の百日咳菌の言及

【百日咳】より

…百日咳菌によって起こる急性の呼吸器伝染病で,届出伝染病の一つ。一度かかると終生免疫をうるといわれる。…

※「百日咳菌」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android