日本大百科全書(ニッポニカ) 「グラム」の意味・わかりやすい解説
グラム(Zénobe Théophile Gramme)
ぐらむ
Zénobe Théophile Gramme
(1826―1901)
ベルギーの電気技術者。早くから建具屋の見習いとして働いた。成人してのちパリの電気機器製造会社に勤め、電気技術の研究を始めた。当時は各地で実用的な発電機を目ざして試行錯誤が繰り返されていたが、1870年、パチノッティの環状電機子を改良し、均一電流が得られる最初の実用的な直流発電機を製作した。翌1871年グラム商会を設立し、その改良と製作にあたった。グラム発電機は磁石発電機に比べ高効率で、寸法と重量が小さく、しかも大出力であったため、灯台照明用を中心に急速に普及した。
[高橋智子]
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