財産を相続する人の存否が明らかでない場合(相続人が相続放棄をして結果的に相続人がいなくなった場合も含む)、被相続人の財産を管理・保全する人。被相続人の債権者など利害関係者や検察官の申立てにより、家庭裁判所が選任する。おもな職務は債権の処理や債務の弁済、破産申立てをするなどして、財産の清算をすることである。特別な資格は必要ないが、被相続人との利害関係の有無などを考慮し、もっとも適任と認められる人が選ばれ、弁護士や司法書士が務めることもある。
相続財産管理人選任の審判をした場合、家庭裁判所はその旨を公告し、公告から2か月を経たのち、財産管理人の申立てにより相続財産の債権者などを確認する公告をする。さらに2か月経過してから、6か月以上の期間を決めて相続人を捜すための公告をし、期限までに相続人が現れれば、相続の承認を得て職務は完了する。現れない場合は相続人がいないことが確定し、特別縁故者、生計を同じくしていた者、療養看護にあたっていた者などからの申立てにより、相続財産の分与手続がなされることもある。なお残余財産がある場合は国庫に帰属させることで、相続財産は消滅することになる。
[編集部]
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[遺産の管理]
遺産は共同相続人の分割協議により,それぞれ帰属が決まるまで共同相続人が共同管理するが,実際は特定の相続人が管理する。遺産の帰属につき相続人間に対立があるときや相続人が遠隔の地にあって管理できないときは相続財産管理人が管理する(民法918条)。相続人のあることが明らかでないときには遺産は法人として家庭裁判所の選任する管理人が管理する(951,952条)。…
※「相続財産管理人」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...
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