デジタル大辞泉
「相見る」の意味・読み・例文・類語
あい・みる〔あひみる〕【相見る/×逢い見る】
[動マ上一][文][マ上一]
1 互いに相手を見る。対面する。
「二人はこの人世で―・みることもなかっただろう」〈康成・千羽鶴〉
2 男女が情を交わす。
「それにぞあなるとは聞けど―・みるべきにもあらで」〈伊勢・六五〉
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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あい‐・みるあひ‥【相見・逢見】
- [ 1 ] 〘 自動詞 マ行上一 〙 ( 「あい」は接頭語、あるいは「逢い」の意 )
- ① 互いに相手を見る。顔を合わせる。対面する。また、であう。
- [初出の実例]「汝(いまし)猶黒(きたな)き心有り。汝と相見(アヒミ)じ」(出典:日本書紀(720)神代上(水戸本訓))
- 「春さらば会はむと思ひし梅の花今日の遊びに阿比美(アヒミ)つるかも」(出典:万葉集(8C後)五・八三五)
- ② ( 特に、男女が互いに見る、の意で ) 男女が肉体関係を結ぶ。男女が深い契りを結ぶ。結婚する。
- [初出の実例]「淡路島 いや二並(ふたなら)び 小豆島 いや二並び〈略〉吉備なる妹を 阿比瀰(アヒミ)つるもの」(出典:日本書紀(720)応神二二年四月・歌謡)
- [ 2 ] 〘 他動詞 マ行上一 〙 ( 「あい」は接頭語 ) いっしょに、ある物を見る。
- [初出の実例]「去年(こぞ)見てし秋の月夜(つくよ)は照らせども相見し妹はいや年さかる」(出典:万葉集(8C後)二・二一一)
相見るの語誌
( [ 一 ]について ) 上代では動詞と接頭語を書き分ける「古事記」でも「相」と接頭語表記されていて、「互いに眼を見る」の意味が強力だったが、平安時代になると「相手に会ってその眼を見る」意味が優勢となり、アヒが接頭語の用法から動詞の用法に変わっている。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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