(読み)ケン

デジタル大辞泉 「眷」の意味・読み・例文・類語

けん【眷】[漢字項目]

[音]ケン(呉)(漢) [訓]かえりみる
振り返って見る。目をかける。「眷顧眷恋
身うち。「眷属

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「眷」の読み・字形・画数・意味


11画

(異体字)
13画

[字音] ケン
[字訓] かえりみる・おもう・めぐむ

[説文解字]

[字形] 形声
声符は卷(巻)の省文。卷に巻曲(けんきよく)の意がある。身をまげて顧みることを眷という。〔説文〕四上に「みるなり」とあり、〔詩、大雅、皇矣〕「乃ち眷として西にみる」の句を引く。眷然という副詞用法である。〔書、太甲中〕「皇天を眷佑す」、〔書、大禹〕「皇天眷命す」などの古い用例では、天意の恩をいう例が多い。愛顧する意を以て、肉親を眷属という。字はまたに作る。

[訓義]
1. かえりみる、おもう。
2. めぐむ、なさけをかける。
3. みうち、なかま、妾。

[古辞書の訓]
名義抄〕眷 コヒシカヘリミル・シタシ/ カヘリミル 〔字鏡集〕 カヘリミル・シタシ・ミル

[語系]
眷()・卷・kiuanは同声。卷に巻曲の意があり、そのような姿勢で、心にかけて顧視することを眷という。

[熟語]
眷愛眷委・眷異眷姻眷焉眷懐・眷寄眷求眷遇眷眷・眷言・眷顧・眷口・眷好・眷幸・眷私眷聚眷仗眷矚・眷親・眷接・眷然眷想・眷属・眷族・眷待・眷知眷佇・眷重・眷眷任・眷眷眄眷慕・眷望・眷命・眷佑・眷留・眷恋・眷
[下接語]
恩眷・荷眷・歓眷・慈眷・殊眷・親眷・垂眷・佇眷・眷・天眷・門眷・優眷

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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