眼振(読み)がんしん

百科事典マイペディアの解説

眼振【がんしん】

眼球振盪(しんとう)とも。眼球が律動的にゆれ動く状態。方向により水平性,垂直性,回転性などの種類がある。生理的にも,急速に移動するものを追視したり,激しい回転運動をしたりすると起こる。病的には視器や迷路,脳,これに関連する中枢神経系の障害や疾患で起こる。この場合は律動的でない場合もあり,多くはめまいを伴う。

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世界大百科事典 第2版の解説

がんしん【眼振 nystagmus】

眼球振盪(しんとう)ともいう。規則的,持続的に振れ動く眼球の往復運動をいう。ふつうは不随意に起こり,意識的に止めることはできない。眼振は往きと帰りの運動が等しい振子様眼振pendular nystagmusと,異なる衝動性眼振saccadic nystagmusに大別され,また振れる方向によって,水平,垂直,回旋などの名称をつけて呼ばれる。眼振には眼,内耳,脳幹,小脳の機能が関係していて,健康者でも,温水や冷水を耳に注入したとき(温度性眼振)や電車の窓などから外の景色を見ているとき(鉄道眼振)などに起こり,これらは生理的眼振と呼ばれる。

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世界大百科事典内の眼振の言及

【三半規管】より

…したがって,頭を約30度前屈して,外側半規管をほぼ水平の状態として身体を回転させると,外側半規管の中の内リンパの流動が起こり,それが膨大部の感覚細胞に伝わり,さらに前庭神経をへて脳幹や小脳および外眼筋に伝えられる。この感覚は実際にはめまい感として感じられ,その客観的現象としては,眼に眼振としてあらわれてくる。この現象をとらえて半規管の機能を知る目的で発展したのが,平衡機能検査にも用いられる回転検査である。…

【平衡機能検査】より

…たとえば内耳に障害が起こると,その情報の一つは内耳神経を伝わって脳(とくに脳幹や小脳)に入り,眼を動かす神経に行く。この反射系路を医学的に前庭動眼反射と呼び,現象的には眼球振盪(しんとう)(眼振という)となって,異常な眼の動きとしてあらわれてくる。これは,正常健康人にはみられない眼の動きで,めまいのある人にはよくみられる現象である。…

【めまい】より

…このように内耳に起こった異常は,前庭神経を経由して脳幹に入り,眼を動かす神経に伝えられる。めまいを起こしている人の眼を見ると,眼が激しく動いているのがみられることが多いが,これは眼振と呼ばれるものである。したがって,めまいを訴える人の検査として最もよく用いられるのは,眼振があるかどうかをみる検査である。…

※「眼振」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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