脳幹(読み)のうかん(英語表記)brain stem

翻訳|brain stem

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

脳幹
のうかん
brain stem

脳のをなす部分という味で,一般に間脳,中,脳橋,延髄で構成されている。脳幹には,左右大脳半球脊髄を結ぶ上行性および下行性連絡路,多数の脳神経核,生存のための基礎的反射中枢の多く (血圧心拍呼吸,姿勢などの反射) が存在する。さらに,意識の適正な持続に関与する網様体が脳幹の全レベルに存在する。そのため,この部に直接的障害 (脳幹部腫瘍や血管性病変) とか,間接的障害 (遠隔病変部の圧迫による脳かんとんなど) があると,意識障害を起し,生命に直接危険が及ぶ。脳幹に不可逆性の機能喪失が起ると,大脳もその機能を保持できなくなる。イギリスではこの脳幹死をもって人間の死としている。

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百科事典マイペディアの解説

脳幹【のうかん】

脳のうちで大脳半球と小脳を除いた部分。間脳中脳(きょう),延髄を合わせて呼び,多くは大脳核もこれに加える。灰白質,白質が入りまじって複雑な構造を示し,大脳半球と脊髄の中間を占めて両者の連絡路となるとともに,高次の自律的な諸機能の中枢をなす。また脳神経は嗅(きゅう)神経を除いてすべて脳幹から出る。脳幹の機能が停止すると脳死となり,人工的な生命維持装置なしに生きることはできなくなる。
→関連項目

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世界大百科事典 第2版の解説

のうかん【脳幹 brain stem】

ヒトを含む哺乳類の脳は大きく分けて,終脳(大脳半球),間脳,中脳,橋(きよう),小脳,延髄の各部分からできていて,延髄はさらに下方の脊髄に続く。このうち終脳,間脳,中脳の三つの部分を合わせて大脳と呼び,大脳半球と脊髄を結合する部分は脳の幹部にあたるところから脳幹と呼ばれる。すなわち脳幹は大脳核(大脳基底核),間脳,中脳,橋,延髄の部分をさすが,一般には狭義に用いて,小脳を除く中脳から延髄までの部分をさすことが多い。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

脳幹
のうかん

脊髄(せきずい)と大脳半球とを連絡し、大脳半球の幹(みき)にあたる部分。脳幹には、脊髄に続く延髄、橋(きょう)(後脳のうち、小脳を除外した部分)、中脳、間脳、大脳核が含まれる。

[編集部]

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精選版 日本国語大辞典の解説

のう‐かん ナウ‥【脳幹】

〘名〙 脳のうち大脳半球と小脳を除いた部分。間脳・中脳・橋・延髄からなり、脳の根幹をなす部分で、生命維持に大切な中枢が集まっている。〔頭脳(1958)〕

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