神埼宿(読み)かんざきしゆく

日本歴史地名大系 「神埼宿」の解説

神埼宿
かんざきしゆく

[現在地名]神埼町大字神埼

神埼宿は、多くの寺や櫛田くしだ宮の門前町として室町時代にはその中心部ができたと思われるが、近世に入って「神埼百田旧記」によると、

<資料は省略されています>

などと記録されている。のち二日ふつか町・五日いつか町・九日ここのか町に次いで、ひがし西の新にしのしん町に挽木町も町立されたようである。同書の記録からすると、月の四、七、八日に市が立つことから起こって、のち二、四、五、七、八、九日の市に進んだと推察される。こうして古代からのやくに代わって、長崎街道沿いに五ヵ所の曲り角をもつ、鉤形で細長く延びた町ができた。町を鉤形にしたのは、城下町同様、戦時の際通し矢による損害を避けるためであったという。そして幕府や藩の商農分離政策とあいまって、江戸時代前期までには、おおよそ今日の姿ができあがった。

天保七年(一八三六)御祓配帳(仁比山神社蔵)によってその頃の町名と御祓を配られた戸数をみてみると、

神埼町方 世話人 羽根武右衛門

<資料は省略されています>

となる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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