祭る(読み)マツル

デジタル大辞泉 「祭る」の意味・読み・例文・類語

まつ・る【祭る/×祀る】

[動ラ五(四)]
儀式をととのえて神霊をなぐさめ、また、祈願する。「先祖のみたまを―・る」「死者を―・る」
神としてあがめ、一定場所に安置する。「菅原道真を―・ってある神社
上位にすえて尊ぶ。
「微妙な、奥ゆかしい礼儀が、自然と忍を上に―・る結果に」〈横光家族会議
[可能]まつれる

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「祭る」の意味・読み・例文・類語

まつ・る【祭・祀】

  1. 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙 ( 「まつる(奉)」と同源 )
  2. 神仏祖霊などに供物をささげたり、楽を奏したりして敬い、慰撫・鎮魂し、祈願感謝する。おまつりをする。
    1. [初出の実例]「卜者(うらへ)の言に依て父(かそ)の神を祭祠(いはひマツル)宜し」(出典:日本書紀(720)敏達一四年二月(前田本訓))
  3. 祈祷する。
    1. [初出の実例]「テングヲ matçuri(マツリ) ツクル」(出典:日葡辞書(1603‐04))
  4. あつくもてなす。優遇する。また、上位にすえて、あがめ尊ぶ。まつりあげる。
    1. [初出の実例]「此の水銀商は家に酒を造り置て、他の事にも不仕ずして、役と蜂に呑せてなむ此を祭ける」(出典:今昔物語集(1120頃か)二九)

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