福島川(読み)ふくしまがわ

日本歴史地名大系 「福島川」の解説

福島川
ふくしまがわ

都城市南東部や日南市・鹿児島県志布志しぶし町北東部を水源として串間市域を縦断して志布志湾に注ぐ二級河川。全長二八・八キロ。鹿児島県との県境をなす山地の脊梁を挟んで上流部は二股に分れるが、国土地理院が発行する諸地形図では鹿児島県側の流れを本流として、宮崎県側の流れは支流大矢取おおやどり川としている。しかし宮崎県が発行する「河川・海岸図」では管理上の問題から大矢取川を当川の本流としている。明治一九年(一八八六)の統計及内務報告(県庁文書)の河川ノ脈絡でも当川の水源を北諸方きたもろかた安久やすひさ(現都城市)としており、理由は不詳ながら明治期にも同様の扱いをしていることがわかる。

福島川
ふくしまがわ

中徳島なかとくしま町一丁目・徳島本とくしまほん町三丁目・新蔵しんくら町三丁目・中洲なかず町一丁目と、東の福島一丁目・新南福島しんみなみふくしま一丁目との間を南へ流れる。助任すけとう川の下流にあたり、住吉島すみよしじま川との分岐点から新町しんまち川に合流するまでの延長約〇・五キロのわずかな区間である。天和三年(一六八三)の渭津城下之絵図には「此川深潮満四尋壱尺二尺 干ニハ三尋一尺二尺」「此川はゝ廿八間」とあり、元禄四年(一六九一)御山下絵図にも川幅二八間とある。徳島と福島を結ぶ福島橋が架かり、徳島藩主は参勤交代等の旅行の際には橋のほとりから川御座船に乗り、新町川別宮べつく(現吉野川)、あるいは海上に待機する海御座船に乗換えて紀伊水道へ出た。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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