(読み)サク

  • すばり
  • すば・る
  • すぼま・る
  • すぼ・い
  • すぼ・し
  • すぼ・む
  • すぼ・める
  • すぼ・る
  • す・ぶ
  • つぼま・る
  • つぼ・む
  • つぼ・める
  • 漢字項目

精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (動詞「すばる(窄)」の連用形の名詞化)
① すぼまっていること。縮まって狭くなっていること。特に、肛門(こうもん)がすぼまって、しりの穴が小さいこと。多く、男色に関係することばとして用いられる。
※漢書列伝竺桃抄(1458‐60)陸朱劉叔孫一三「唐土の倉は上すはりに、下ひろなぞ」
※浮世草子・風流夢浮橋(1703)三「床があらいの、すばりじゃの、口が臭いの、鮫肌じゃのとの悪口」
※咄本・昨日は今日の物語(1614‐24頃)上「寺内にて、ゆき相(あふ)程の人、『すばり、里へか。さらばさらば』といふ」
〘自ラ四〙 小さくなる。せまくなる。縮まる。減少する。すぼまる。
※宇津保(970‐999頃)国譲中「後生ひのおそろしかりしかば。耳はすはりにしを」
※黄表紙・金銀先生再寝夢(1779)「己が肩身がすばる様だ」
[補注]広く放散した状態が収斂(しゅうれん)する、多くのものが集まって一つ所にまとまることが原義であろう。統一される意の「すばる(統)」と同源と考えられるが、「窄る」はスボル・スマルの形でも用いられ、「しぼむ(萎)」「しまる(締)」と類義関係を有し、状態そのものをいうときは形容詞「すぼし(窄)」を用いる。
〘他バ下二〙
① すぼめる。一か所にまとめて小さくする。ちぢます。恐れたり、へりくだったりするさまにいう。
※石山寺本法華経玄賛平安中期点(950頃)六「若し眉を(スフ)といふときには、顰に作るべし」
※天草本伊曾保(1593)驢馬と狐の事「キツネ〈略〉ヲヲ subete(スベテ) サッタ」
② さえぎりふさぐ。
※日葡辞書(1603‐04)「ミチヲ suburu(スブル)
〘形口〙 すぼ・し 〘形ク〙
① すぼんでいて細い。狭く細くなっている。また、ほっそりとしている。
※白氏文集天永四年点(1113)三「小頭の鞋履、窄(スホキ)衣裳」
※拘幽操筆記(1689)「くらがりよりあかるき処を見るときに、目のすぼくなるやうなを云」
② みすぼらしい。肩身が狭い。
※高倉院升遐記(1182)「花の色すぼくして恨みを含み」
すぼ‐げ
〘形動〙
すぼ‐さ
〘名〙
〘自ラ五(四)〙 すぼんだ状態になる。狭くなる。ちぢむ。すぼむ。
※日葡辞書(1603‐04)「サシカサガ subomaru(スボマル)〈訳〉手でさす傘がすぼまる」
[1] 〘自マ五(四)〙
① 物が縮んだりしぼんだりして小さくなる。ふくらんでいた物や広がっていた物などが小さくなる。また、物の末の方がだんだん細く狭くなる。すぼまる。〔観智院本名義抄(1241)〕
※咄本・醒睡笑(1628)八「夢窓の御肩興さめてうすくすぼみたれど」
② 衰える。
[2] 〘他マ下二〙 ⇒すぼめる(窄)
〘他マ下一〙 すぼ・む 〘他マ下二〙 すぼむようにする。広がっている口を狭くする。ちぢめる。また、「肩をすぼめる」などの形で、肩身のせまい思いをしたりするさまなどにいう。
※太平記(14C後)二四「舎利弗口をすぼめて息を出し給ふに」
※茶話(1915‐30)〈薄田泣菫〉無学なお月様「春日の杜影に円い頭を窄(スホ)めて引っこんでゐた」
〘自ラ四〙
① 狭くなる。小さくなる。ちぢむ。せばまる。すぼむ。
※名語記(1275)九「たためばすぼり、ひろぐればひろくなる」
※日葡辞書(1603‐04)「クチガ suboru(スボル)
② 衰える。不景気になる。
※浮世草子・世間胸算用(1692)四「ことに我等は、近年銀と中たがひして、箱に入たるかほを見ませぬと、世のすぼりたる物がたりして」
〘自ラ五(四)〙 小さく狭くなる。つぼむようになる。つぼむ。すぼまる。
※雑俳・伊勢冠付(1772‐1817)「雨の降る日・雲助がつぼまって行」
(「つぼむ(蕾)」と同語源)
[1] 〘自マ五(四)〙
① 狭いところにまとまっている。引きこもっている。小さくなる。集まってかたまる。
※勝山記‐天文一四年(1545)「去程にさかみの屋刑も大義に思食候て、三嶋へつほみ被食候」
② 狭く小さくなる。また、開いているものが閉じる。つぼまる。すぼむ。
※足利本論語抄(16C)子罕第九「尋常の花は先づつほうて、後に開くが、唐様の花は先づ開て、后につほむぞ」
[2] 〘他マ四〙 小さく狭くする。つぼめる。
※俳諧・玉海集(1656)一「口をつぼみ口をひらくや桜がい〈当心〉」
[3] 〘他マ下二〙 ⇒つぼめる(窄)
〘他マ下一〙 つぼ・む 〘他マ下二〙
① 小さく狭くする。ちぢめる。すぼめる。〔日葡辞書(1603‐04)〕
※安愚楽鍋(1871‐72)〈仮名垣魯文〉初「ときどきまゆげをあげさげしてくちをつぼめて物を云くせ有」
② 開いていた傘を閉じる。
※西洋道中膝栗毛(1870‐76)〈仮名垣魯文〉九「かさをつぼめてゐすよりとびをり」
〘形ク〙 ⇒すぼい(窄)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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