立騒ぐ(読み)タチサワグ

デジタル大辞泉 「立騒ぐ」の意味・読み・例文・類語

たち‐さわ・ぐ【立(ち)騒ぐ】

[動ガ五(四)]《古くは「たちさわく」》
風・波などが立って激しい音をたてる。「波が―・ぐ」

㋐ひどく騒ぐ。騒ぎたてる。「群衆が―・ぐ」
㋑激しく動く。「胸が―・ぐ」
[類語]騒ぐ騒ぎ立てる慌てるうろたえる取り乱す狼狽ろうばいするじたばたするまごつく面食らう周章

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「立騒ぐ」の意味・読み・例文・類語

たち‐さわ・ぐ【立騒】

  1. 〘 自動詞 ガ五(四) 〙 ( 古くは「たちさわく」 )
  2. 立って騒ぐ。
  3. ( 「たち」は接頭語 ) 大騒ぎをする。騒ぎ立てる。大きな声などをたてて騒ぐ。→たちとよむ
    1. [初出の実例]「滝の上の 浅野の雉(きぎし) 明けぬとし 立動(たちさわく)らし」(出典万葉集(8C後)三・三八八)
    2. 「たちさはぐ人、打ちまぜたる花のごと見ゆ」(出典:宇津保物語(970‐999頃)春日詣)
  4. 風、波などが立って大きな音を立てる。
    1. [初出の実例]「淵瀬ともいさや白浪立さはく我が身一つはよる方もなし〈よみ人しらず〉」(出典:後撰和歌集(951‐953頃)恋一・五二六)

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