取乱す(読み)トリミダス

デジタル大辞泉 「取乱す」の意味・読み・例文・類語

とり‐みだ・す【取(り)乱す】

[動サ五(四)]
だらしなく乱す。乱雑にする。また、取り散らかす。「服装を―・す」
心の落ち着きを失う。見苦しいようすをする。「人前で―・す」
[類語]騒ぐ慌てるうろたえる狼狽ろうばいするじたばたする立ち騒ぐ騒ぎ立てるまごつく面食らう周章周章狼狽慌てふためく右往左往度を失う泡を食う一泡吹かせるあたふた

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「取乱す」の意味・読み・例文・類語

とり‐みだ・す【取乱】

  1. ( 「とり」は接頭語 )
  2. [ 1 ] 〘 他動詞 サ行四段活用 〙 散らし乱す。とり散らす。また、だらしない様子をする。
    1. [初出の実例]「兵具をとりみたいたやうなとは、傑な事を云ぞ」(出典:寛永刊本蒙求抄(1529頃)八)
  3. [ 2 ] 〘 自動詞 サ行五(四) 〙
    1. 心の平静を失う。見苦しい態度を呈する。
      1. [初出の実例]「有取乱事、不謁云々」(出典玉葉和歌集‐嘉応二年(1170)二月一二日)
    2. あわただしく、乱れたさまになる。また、ごたごたする。
      1. [初出の実例]「果せる哉路傍の圃(はた)に取乱したる馬蹄の音聞え」(出典:帰省(1890)〈宮崎湖処子〉二)

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