竹崎観世音寺修正会鬼祭(読み)たけざきかんぜおんじしゅじょうえおにまつり

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「竹崎観世音寺修正会鬼祭」の意味・わかりやすい解説

竹崎観世音寺修正会鬼祭
たけざきかんぜおんじしゅじょうえおにまつり

佐賀県太良町竹崎の観世音寺で 1月5日の夕刻から 6日の午後にかけて行なわれる修正会。5日夜半の初夜,6日早朝の後夜,同日昼の日中の 3度の法要に伴い,芸能所作が行なわれる。初夜では種籾を入れた法螺貝を持った童子が「フレイ経」に合わせて身体を左右に傾け,最後に種籾を堂内にまき散らす。後夜では鬼副役が大聖棒(だいしょうぼう)と呼ばれる牛王杖(ごおうづえ)の束を堂の床板にたたきつけて縄を切り,抱きかかえられて堂外に運ばれた童子がを舞い,すぐに堂内に戻されることを,かぶり物を替えて 2度繰り返す。その後,童子による「大聖棒の捧げ持ち」や翁面を着けた「大聖棒の捧げ持ち」,童子 2人が青と赤の蓮華を高く上げるなどする「青蓮華(しょうれんげ),赤蓮華(しゃくれんげ)」,童子が院主の唱詞に合わせて刃を海に向けて立つ「五大忿怒王」などの童子舞がある。その後鬼追いとなり,裸の青年たちが鬼面を封じ込めた鬼箱を守る鬼副役 2人を追って奪い合い,院主が機を見てむしろを鬼箱にかぶせる。日中は,後夜と同様のことが行なわれる。国指定重要無形民俗文化財

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デジタル大辞泉プラス 「竹崎観世音寺修正会鬼祭」の解説

竹崎観世音寺修正会鬼祭

佐賀県藤津郡太良町に伝わる民俗行事竹崎観世音寺正月に行われる修正会(しゅしょうえ)の神事で、古風な童子舞や、若衆による鬼追いの儀式など、中世面影をとどめるさまざまな行事が行われる。1985年、国の重要無形民俗文化財に指定。

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事典・日本の観光資源 「竹崎観世音寺修正会鬼祭」の解説

竹崎観世音寺修正会鬼祭

(佐賀県藤津郡太良町)
さが天下逸品 佐賀百選」指定の観光名所。

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