…94年に金光教の布教師となったが,のち決別して大本教を独立させ,みずからを〈艮の金神〉と称し,病気治しを中心とした宗教活動をはじめた。しかし,なぜ病気が直るのか,なぜ信仰によって幸福になれるのかといった,救いの哲学を生み出すことができず,みずからの体に宿った〈艮の金神〉を理解し,みずから神の言葉をしるした〈筆先〉を教義として体系化してくれる協力者を求めつづけた。98年上田喜三郎(出口王仁三郎)と出会い,翌99年王仁三郎は大本教へ入会,1900年なおの五女すみと結婚し,5年をかけて教義の体系化に力をそそいだ。…
※「筆先」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」