改訂新版 世界大百科事典 「箇旧」の意味・わかりやすい解説 箇旧 (こきゅう)Gè jiù 中国,雲南省南東部の市,紅河ハニ(哈尼)族イ(彝)族自治州の主都。人口45万(2000)。石灰岩を主とする岩層には,世界最大級のスズ鉱区があり,〈スズの都〉と呼ばれる。漢代は益州郡賁古県に属し,《漢書》地理志にスズ産出の記事がある。以後スズ鉱の採掘とともに繁栄,元代に蒙自県となったが,箇旧の名は明代にあらわれる。清の光緒年間(1875-1908)に箇旧庁が設置され,1910年(宣統2)滇越(てんえつ)鉄道と接続後,飛躍的に発展し箇旧県をへて,51年市に改められた。執筆者:駒井 正一 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by
日本大百科全書(ニッポニカ) 「箇旧」の意味・わかりやすい解説 箇旧かきゅう / コーチウ 中国南西部、雲南(うんなん)省南東部の県級市。紅河(こうが)ハニ族イ族自治州に所属する。人口39万1979(2013)。漢代から知られる錫(すず)の産出地で錫都(せきと)ともよばれる。錫の埋蔵量は全国の半分以上を占め、世界最大級の鉱床があるといわれる。錫の精錬のほか、鉛やアルミニウムの精錬も行われ、燐酸(りんさん)肥料を主とする化学工業も盛んである。製糖、農機具、電機などの工業も立地している。昆明(こんめい)と河口を結ぶ狭軌の昆河線から支線が通じる。[青木千枝子・河野通博・編集部 2017年2月16日] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例 Sponserd by
百科事典マイペディア 「箇旧」の意味・わかりやすい解説 箇旧【こきゅう】 〈かきゅう〉とも。中国,雲南省南部の都市。紅河ハニ(哈尼)族イ(彝)族自治州の州都。中国第1のスズの生産地で,【てん】越(てんえつ)鉄路(昆明〜ハノイ)の碧色寨より分岐する碧石鉄路が通じる。清末,スズ生産が行われるようになって急速に発達した。中華人民共和国成立後,国営の雲南錫業公司が設けられるに至り,スズ生産地としての地位を確立し,著しく発展した。39万人(2014)。→関連項目蒙自 箇旧【かきゅう】 →箇旧(こきゅう) 出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報 Sponserd by